公益社団法人日本看護協会(← http://www.nurse.or.jp/)の調べによると、2008年以降3年連続で看護師の離職率が低下しているそうです。
離職率低下の要因として、日本看護協会等の団体が推し進めてきた「ワーク・ライフ・バランス」(← http://www.nurse.or.jp/kakuho/pc/various/guidebook/index.html )の成果が挙げられています。
もう少し穿った見方をすれば、2008年はリーマン・ショックで多くの企業は大打撃を受けていますから、特に<既婚の>看護師の離職率低下に影響を与えた事も大いに考えられます。また、2006年の診療報酬改定で導入された「7対1看護配置加算」による医療機関の看護師の引き抜き合戦が2年経過して一段落した事も影響があったと思います。当時は特に地方で勤務する看護師が、より高待遇を提示する都市部の医療機関に数多く流れました。
病院の事務職は、スタッフの離職に関して、単に労務環境の改善だけに目を向けるだけでなく、経済状況の変化や医療福祉に係る諸制度の動向なども勉強しておく必要がありそうですね。川崎大動脈センターには優秀な医師・看護師・コメディカル・事務職等の方々がたくさんいますが、さらに強化していきたいところです。
ということで、今日は経済関係で1冊ご紹介。
安達誠司 「円高の正体」(光文社新書)
以前に大ベストセラーとなった藻谷浩介さんの「デフレの正体」(角川oneテーマ21新書)は、『デフレは労働人口の減少に伴って必然的に起きている』という主旨のものでしたが、日本と同じように労働人口が減少している東欧諸国は一切デフレに陥っていないにも関わらずそのエクスキューズが全く無いことから、私としては腑に落ちない本でした。
安達誠司「円高の正体」は、リフレ派の入門書でありながら、「デフレの正体」の読者の多くが求めていただろう回答が示されています。宜しければご一読を。
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