一口に大動脈瘤といっても、発生する場所や形によりさまざまです
腹部にできる腹部大動脈瘤、胸部にできる胸部大動脈瘤、胸部から腹部にまたがってできる胸腹部大動脈瘤などがあります。動脈瘤は血管の老化現象である動脈硬化が原因となるばあいがおおいといわれています。つまり、歳をとるとだれでもこの病気になる可能をもっているのです。とくに、動脈硬化を促進する原因:喫煙、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症などをもっている方は可能性が高くなります。
腹部にできる腹部大動脈瘤、胸部にできる胸部大動脈瘤、胸部から腹部にまたがってできる胸腹部大動脈瘤などがあります。動脈瘤は血管の老化現象である動脈硬化が原因となるばあいがおおいといわれています。つまり、歳をとるとだれでもこの病気になる可能をもっているのです。とくに、動脈硬化を促進する原因:喫煙、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症などをもっている方は可能性が高くなります。
セカンドオピニオンという概念は一般的になりましたが、まだまだ「自分の患者さん」が、他の医師の意見を求めることに抵抗を覚える医師はすくなくありません。しかし大動脈瘤は治療の選択を誤れば死につながる病気です。かかりつけ医に紹介状を依頼しにくい場合もあります。当センターでの受診には紹介状は必須ではありません。CT写真を持参できない患者さんについては当センターで、受診日にCT検査をおこないます。
現在、大動脈瘤
を専門とする医師は非常に少なく、心臓血管外科医や循環器内科医でも正確な大動脈瘤の診断ができないことがあります。大動脈瘤の診療は命に関わる重要な事項です。現時点でかかりつけの病院から「大動脈瘤」あるいは「大動脈解離」といわれている患者さんには、当センターでのセカンドオピニオンを受けられることを推奨しています。
一般の病院で「大動脈瘤です」という診断を受けても、必ず大動脈診療に実績のある大動脈センターを受診し、正確な診断を受けてください。はじめの病院で「手術が必要」と診断された患者さんが、実際は手術不要であったり、また逆に「だいじょうぶ」と言われていた患者さんが、すでに手術の時期を逸していたということが頻繁に見受けられます。違う病院での診察を受けることはセカンドオピニオンと言って一般に行われています。
動脈瘤の破裂に伴う重篤な合併症、あるいは死亡という事態を回避することが、動脈瘤治療の唯一のゴールです。
年齢に関しては手術を制限する因子とは考えず、日常生活に問題ない方に対しては、ご家族ご本人のご希望により、年齢の如何にかかわらず手術をおこなっています。
手 術
A.胸部大動脈瘤手術のうち弓部大動脈にかかわる手術は心臓を止めて体温を下げて手術をします。ほとんどの心臓手術は心臓を止めて手術を行いますし、体温を下げることも一般的です。これらの方法は心臓外科の領域ではごく一般的な方法なのです。