約70%~80%に胸背部痛があります。
手術を行わない場合(未治療の場合)の急性大動脈解離での合併症は発生率は以下のとおりです。
狭心症・心筋梗塞 | 3-7% |
---|---|
脳虚血 | 3~7% |
上肢虚血 | 2~15% |
下肢麻痺 | 4% |
腸管虚血 | 2~7% |
腎障害 | 7% |
下肢虚血 | 7~18% |
約70%~80%に胸背部痛があります。
手術を行わない場合(未治療の場合)の急性大動脈解離での合併症は発生率は以下のとおりです。
狭心症・心筋梗塞 | 3-7% |
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脳虚血 | 3~7% |
上肢虚血 | 2~15% |
下肢麻痺 | 4% |
腸管虚血 | 2~7% |
腎障害 | 7% |
下肢虚血 | 7~18% |
A型急性大動脈解離 | 手術をおこなわなかった場合の死亡率は、発症より24時間以内が20%、48時間で30%、1週間で40%、1ヶ月で50%が死亡する。 解離の偽腔は将来瘤化する可能性がある。 遠位側の偽腔が閉塞する率は、10%以下。 |
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B型急性大動脈解離 | 手術をおこなわなかった場合の死亡率は、1ヶ月で10%以下。 |
B型慢性大動脈解離 | 大動脈瘤拡大の因子は、1:動脈径40mm以上、2:偽腔に血流が存在。 |
大動脈解離は、大動脈内膜に生じた亀裂から血液が内膜に流入し、外層と内層に解離させていく疾患。Stanford A型と Stanford B型に分類されます。
この度、川崎大動脈センターでは、2015年8月17日に
胸部大動脈手術が3000例を突破いたしました。
10月10日には、3000例を記念し川崎日航ホテルにて祝賀会が行われました。
今後も患者さんのために最善の治療を行って参ります。
実際に移植する人工血管の長さはおよそ10~15cmです。人工心肺装置は使用しません。輸血もほとんどの場合必要ありません。手術時間はおよそ1時間半から3時間です。
小切開手術は腸管を移動させることが無いため、術後腸管の動きが悪くなることがほとんど無く、すぐに食事を開始することができます。実際の手術は、全身麻酔下で腎動脈の遠位側で腹部大動脈を遮断し、大動脈瘤を切除した後、その部分に人工血管を移植します。
川崎大動脈センターでは、小切開(10cm以下)による手術をおこなっています。これまでの腹部大動脈瘤の手術は、腹部を20cmほど切開し、腸管を圧迫(あるいは移動)する手術をおこなっていたため、術後、腸管の動きが悪くなり、食事の開始までに数日を要していました。
これまでは、最大径50mm以上を手術適応としてきましたが、最近は45mmで手術になる場合が多くあります。手術の危険性はほとんど無いため、超高齢者や合併症をもたれている患者さんでも、ほとんどの場合手術が可能です。
体のやせている患者さんなどでは、仰向けに横になった時などに、おヘソのあたりに拍動性の腫瘤(しこり)をご自身で触れることがあります。大動脈瘤の破裂または切迫破裂状態では腹痛を認める場合が多くあります。特に破裂は激痛を伴い、ショックとなる場合があります。