大動脈解離も最近非常に増えている病気です

A.手術合併症に関しては手術の前にご本人ご家族に対して可能性のある合併症のほとんどについて説明します。いろいろな合併症の話を聞くことになりますが、現在は合併症の発生頻度は低くなっています(多いものでも数%)。
A.心臓の冠動脈手術で行われているオフポンプ手術(人工心肺を使用しない手術)のことを言われているのだと思います。しかし、大動脈の手術は心臓の手術とはまったく違い、その術式にあわせて必要な人工心肺装置を使用します。このような、手術方法についての患者さんの誤った理解が最近増えています。
A.おそらく、胸腹部大動脈置換手術についての説明と思います。胸腹部大動脈手術のうち、ほとんどすべての大動脈を人工血管に置換するⅡ型という手術の場合には、対麻痺の発生の可能性がありますが、最近ではこの合併症も頻度は低く、また、それ以外の胸腹部大動脈瘤手術でも発生率は改善しています。いずれにしても、担当の医師に正確なご本人の状態を見てもらうことが大切です。
A.胸部大動脈瘤手術のうち弓部大動脈にかかわる手術は心臓を止めて体温を下げて手術をします。ほとんどの心臓手術は心臓を止めて手術を行いますし、体温を下げることも一般的です。これらの方法は心臓外科の領域ではごく一般的な方法なのです。
手術は患者さんおよびそのご家族の同意無しにはできません。あくまでも手術前に、医師にできることは、手術を受けた場合の利益・損失、受けなかった場合の利益・損失についてお話をさせて頂くことだけです。最終的に手術を受けるか受けないかは、患者さんご本人あるいはご家族の判断に委ねられています。しかし実際は、ごくわずかの期間に、ご自身の病気・治療方法を理解し、それを選択することは容易なことではありません。従って、患者さんと私どもが十分時間をかけ、医師の説明と患者さんからの質問を繰り返しおこなった結果として、治療方法について判断していただくことが一般的です。
ご本人のCT画像(フィルム、CD等)をお持ちの方は、外来受診を前提に郵送によるCT画像診断が可能です。郵送によるCT画像診断をご希望の方は、必ず事前にコーディネーターまでご連絡下さい(ご連絡無しの郵送についてはお受けできません)。今後の診療に必要なアドバイスをいたします(診断結果の説明は外来診療時に行います。お電話での説明はできません)。ただし、CTの撮影条件によっては診断ができない場合があります。なお、取り扱う画像はCTのみです。
川崎大動脈センターを受診される患者様の多くが遠方(他県)からの患者様です(都道府県別患者)。当センターでは、遠方の方も安心して治療が受けられるシステムを行っています。ご本人だけでなくご家族に対するサポートもありますので、詳しくはコーディネーターまでお問い合わせ下さい。